2016/3/9 名古屋ウィメンズマラソンまであと4日
NAGOYAを彩る女性ランナーたち
@ユニス・ジェプキルイ・キルワ(バーレーン)
「昨年優勝できたので、今年もタイトルを守りたい。記録も、去年を上回りたい」
NAGOYA経由“第二の故郷”リオでメダルを
優勝候補の本命と断言できそうだ。
ディフェンディング・チャンピオンの武器はなんと言っても、その勝負強さにある。
2014仁川アジア大会では37kmからのスパートで、食い下がる木崎良子(ダイハツ)を引き離した。前回の名古屋では30kmからのペースアップで、前田彩里(ダイハツ)らを振り切った。
昨年の北京世界陸上では銅メダル。直前まで「右の臀部から右脚全体にしびれ」があり、レース中も気になる状態だったが、それでも銅メダルを獲得した。
「アジア大会で一緒に走った木崎さんのことはよく覚えています。ずっと背後でマークされて楽ではありませんでしたが、勝つことができてよかった。北京世界陸上では、それまでに中国、日本、韓国で走った経験があったので、時差の違い、気候の違いなどについては気にはならなかった。故障明けでしたが、メダルがとれてよかった。今回のNAGOYAですか? 勝つ自信はありますよ。昨年優勝できたので、今年もタイトルを守りたい。記録も、去年を上回りたい」
このコメントは、2月7日の丸亀国際ハーフマラソンで来日した際に話してくれたものだが、丸亀のレースでは1時間08分06秒で「予想外」(キルワ)の自己新。日本との相性は、本人が考えている以上に良いのかもしれない。
「丸亀のハーフは、NAGOYAに向けてのトレーニングと位置づけて集中して来ましたから、自己新であると同時に、NAGOYAの準備が順調にできていることを示す貴重なレースでした。そして、NAGOYAもリオ五輪に向けてのトレーニングの一環です」
丸亀の取材で一番のニュースは、キルワがリオデジャネイロに住んでいたことが判明したことだ。2007年から11年と、足かけ5年間。その間、多くのリオデジャネイロやブラジル国内のハーフマラソンに出場し、何度も優勝している。
12年にケニアに拠点を移し、夫であるJ.Kimei(元選手。2010年リオデジャネイロ・ハーフではアベック優勝)の指導を受け始め、マラソンにも出場し始めた。13年12月にはバーレーンに国籍を変更。国の代表としてマラソンを走る機会を増やした。
だが、マラソン・ランナーとしての基礎は間違いなく、リオ在住時に培われたといえるだろう。
「リオではメダルを、できれば金メダルを取りたい」
相性抜群の日本で好成績を残し、第二の故郷ともいえるリオで錦を飾る。キルワの勝負強さは、その土地への思いに比例するのだろうか。
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